モバイル６８で行こう！


                　　　 つれづれの８（不定期掲載）

                                                        編集部：あいはら




＜インターミッション＞

　EX68以外にも、日々X68kエミュレータは開発されている、ということはネット

に接続している人なら、ご存じだろう。WINDOWS上でも数プロジェクト動いてお

り、PowerPC用のプロジェクトもあるようだ。そんな中で、配布中のエミュレー

タとしてWinX68kというWINDOWS用のエミュレータがある。バージョンは0.25となっ

ているが、下記のページで実行可能なオブジェクトが配布されている。

http://www.retropc.net/kenjo/

が、そのページだ。興味のある人はアクセスしてみてほしい。

　まだ快適に動いているとは言いがたいのだが、そんな事を言っていても仕方の

ないことだ。将来的には最適化されるだろうし、デバッグに協力したりといった

形で発展させる方がずっといいだろう。

　実際にインストールしてみたところ、EX68の環境をすでに持っている人なら、

ROM、FONTイメージやFDやHDDのディスクイメージを持ってくれば、比較的簡単に

試すことができるだろう。とりあえず、適当なディレクトリにアーカイブを解凍

しておき、そこに、起動FDやROMイメージをコピーして、実行する。起動したら、

ブートできるFDをドライブ0にマウントして（Windowsのメニューからファイル選

択画面が出てくる）あげれば、起動する。FD環境で起動したらSWITCH.Xで、HDの

接続数をコピーしてきたHDイメージファイルに合わせ、起動ドライブの設定を

HDD0にして再起動してあげる。ただ、私が試したバージョンでは、winx68k.ini

ファイル中のStartDir設定がバグっているようだったので、再起動時はパス名部

分を削除した上で、起動するようにすればうまくいくだろう。

　HDDアクセスがちょっと遅いため、EX68ほどの快適さはないものの、HDD起動も

できる。また画面の同期を切ったモードにしてやれば、じょんぐなども、わりと

まともなスピードで動作する。画面の同期を切るというのは、開発スタッフにし

てみれば本意ではないだろうが。

　WinX68kのおもしろいところは、キー配置が、起動後に、メニューから視覚的

にセッティングできるようにしてあるところ。XFキー、OPTキーなどもを、比較

的簡単に68キーボードっぽい配列にすることができる。カーソルのリピートが、

やや対応不足な感じがするが、それさえフィックスされれば、ASKなどでの日本

語入力も簡単になるだろう。もちろん、ASK68kも動作している。

　EX68では、ATのキーボードにはいろいろと種類があるため（無難な実装方法だ

とは思うが）自分で設定ファイル（AT2X.KEY）を記述して読み込むようになって

いる。EX68上でATのキー番号をチェックするメニューはあるのだが、対応を記述

するのが直感的でなく、実は結構設定が面倒だったりする（単に私がものぐさな

だけ、という気もするが）。

　まあ、そんなこんなで、いろいろなアプローチがあっていいだろうし、どれが

勝ち、なんていう事は考えなくてよいので、おもしろそうだと思った人も、そう

でない人も、アクセスできる人はインストールしてみよう。

　来月は、PPC用のエミュレータについても、モバイルとはあまり関係ないがレ

ポートしてみようと思う。


＜今月は、ちと力つきたかな…＞

　EX68は、シャープのソフトウェア無償配布化などもあって、このところまた、

開発がさかんになってきている。この４月の間でも、v2.00からv2.05という具合

だ。しばらく、v1.06を使っていて特に不自由していなかったのだが、やはり最

新版を使ってこそ、と思われる。安定しているとはいえ、使う人が増えれば、そ

れだけ不具合も見つけやすくなるし、より堅いものになっていくだろう。最新版

では、CPUと、描画のスピードが、f/s単位で、小さいウィンドウに表示されるよ

うになった。これを見れば、CPUが重くて遅くなっているのが、それとも純粋に

描画負荷の重いソフトを走らせているのか、なんて事もチェック可能になってい

るわけだ。オプション設定などもこれを見ながらしてやれば、快適なスピードで

動くような調整ができる、という事になる。今までは、処理の重い部分を推測し

て調整していたのと比べれば、わかり易くなった、と思う。


＜ちなみに＞

　EX68のDOS/Vマガジン収録に際して、Ｕ氏よりリクエストがあったので、電脳

倶楽部に掲載されたゲーム（編集部制作のもの）を何点かをCD-ROMに提供した。

ディスクイメージにして渡してあるので、そろそろ掲載されるかも知れない（が、

されないかもしれない。どーだろ）これの中を見れば、どうすれば激電などに載っ

たゲームの起動ディスクを作れるか、わかると思われるので参考にしてほしい。


　ちょっと、今月は力つきた感がある。ちなみに、「じょんぐ」は、なぜかEX68

でやるより、WinX68kでやった方が、勝率がいい。なんでだろ。


（ＥＯＦ）